カフェインは自律神経の乱れを招く

荒木レポート「不眠・うつ・不安・疲労などの原因になるカフェインの真実」

  1. カフェインは自律神経の乱れを招く
  2. カフェインの基礎知識
  3. カフェインの医療知識
  4. カフェインを摂るときは、心や体と要相談

カフェインは自律神経の乱れを招く

カフェインには覚醒作用があり、カフェインを摂ることにより当事者が疲労しているか否かに関係なく活動能力を向上させてしまいます。
そのため、コーヒー、あるいは紅茶やお茶、ドリンク剤などを飲むとその後にスッキリしたりシャキッとしたりする感じがします。

しかしこれは、カフェインが自律神経の交感神経を強制的に働かせる危険な効果でもあるのです。
つまり、カフェインは自律神経の自然の働きを乱してしまうのです。

実は、カフェインは眠気や疲労感を取り除き、注意力が上がるように感じます。
しかしこれは疲労を回復させているわけではなく、交感神経を無理やり働かせて感じさせないようにしているだけなのです。

疲労は、痛みと発熱と共に「三大アラーム警報」と言われており、気付かなければ、人体に甚大な影響を及ぼし対処しないでいると死んでしまうほど重要な警報なのです。

ですから、「疲労とは自律神経(体)と心と頭が軽く障害を起こしている状態」なので、回復させるために休ませるために起きる現象なのです。

疲労しているということは、アンモニアが脳や体で溜まっていたり、生きるための必要なエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)が作ることができない状態だったりします。
そのため、これ以上アンモニアが溜まったり、ATPの生産ができなくなったりしないように脳や体を休ませようとしているのです。

休んでいる間に、疲労の元であるアンモニアを血液で肝臓に運び、肝臓で分解して最終的には体の外に出したり、各細胞に酸素を供給してATPの生産を促したりすると、疲労がなくなりスッキリとするのです。

つまり、疲労を感じないようにするカフェインは、多用することにより自律神経がみだれてしまい体が危機的状態に陥り、最悪の場合は死に至ることもあります。
また、カフェインを多用しているとカフェインの効き目が弱まった時に虚脱感を感じるようになります。

これは今まで溜まっていた疲労を全て感じることで起こるのです。
敏感な人は落ち着きのなさ、不安感、吐き気、頭痛、筋緊張、不眠を感じることもあります。

研究者の間では一般的にカフェインは不安を生成する物質とみなされています。
そのため、カフェインを摂取することでアドレナリンが増加し、興奮、緊張、恐怖、心拍を強く速く、呼吸を早くし、不安や不眠を生み出すと言われています。

アメリカ精神医学協会の『DMS−Ⅳ』という専門書によるとによれば、カフェインが引き起こす不安障害は、コカインなどの抗精神性物質と同じようにパニック障害や全般性不安障害、社会恐怖症、強迫神経症に似たものまで含んでいると記載されています。

また、濃いコーヒーを一杯飲んだ後では自律神経がみだれていますので、眠りにつくまでに通常の4倍の時間が掛かるとされますので不眠にも深く関連しています。

更に、筋肉は緊張し興奮により眠りが浅くなり寝返りも増えます。
50歳以上の実験では夕方以降のカフェイン摂取で睡眠時間が2時間減ることが明らかになりました。

まれに、不眠のみならず過眠にも影響すると言われています。

カフェインは依存性と中毒性がある

カフェインには依存性や中毒性はあるのでしょうか。
ドラッグのように反社会的行動を起こす依存は「臨床的依存症」と言いますが、その物質を止めた時に禁断症状が起こるだけの場合「身体的依存」と定義されています。

カフェインには身体的依存性があるため、突然カフェインを止めると深刻な頭痛を起こすなどの禁断症状が出る場合があります。

典型的なのは頭全体がズキズキする痛みで、酷い場合は嘔吐や風邪に似た症状が伴います。
これは脳内血流の変化によるもので、運動で悪化しますが、カフェイン摂取で和らいでしまいますので、ついカフェインを取りたくなってしまいます。
通常は数日で治りますが、中断後10日以上経っても散発的に起こるという人もいます。

カフェインの一般的な禁断症状としては、次のものが含まれます。

  • 眠気 嗜眠、あくび
  • 仕事上の支障 集中力の欠如
  • イライラ 満足感、幸福感、自信の減退
  • 社交性の低下 親密感やおしゃべりの減少
  • インフルエンザに似た症状 筋肉の痛みと凝り、一時的な熱っぽさ、あるいは寒気、吐き気、目のかすみ

など

他にも抑うつがひどくなったり、不安感、意欲・やる気の低下などが報告されています。
カフェインが体の外に出るまで約12時間かかりますが、禁断症状は摂取を止めてから12~24時間後にはじまります。そして通常24~48時間内にピークに達し、継続時間はおよそ2日~1週間にわたります。

カフェイン中毒になっているかどうかの基準を以下の通りです。

カフェイン中毒の診断基準

A、直近のカフェイン摂取量が通常250mgを超過(コーヒー2~3杯以上)。

B、カフェイン服用中か服用後すぐに次のうち5つ(あるいはそれ以上)の症状が出る。

  • 不安感
  • 神経過敏(ちょっとしたことで動揺したいすること)
  • 興奮
  • 不眠
  • 顔面の紅潮(顔が赤くなる)
  • 頻尿
  • 胃腸障害
  • 筋肉の収縮
  • 散漫な思考や言葉
  • 頻脈や不整脈
  • 疲労を感じない

C 、Bの基準の症状のために、著しい苦痛や、社会や職場その他の重要な領域での障害が引き起こされている。

D、その症状が一般の身体の病気によって引き起こされたものではなく、他の精神疾患ではうまく説明できない場合。

アメリカ精神医学協会の『DMS-Ⅳ』(1994年)より

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